レア・スズメバチの『チャイロスズメバチ』です。
駆除依頼を受けることはほとんどありません。
働きバチの大きさはコガタスズメバチやモンスズメバチよりちょっと小さめ24ミリ程度。でも体色は全く違い、頭と胸は赤茶色、腹は黒色です。
非常にレアな種類で私もほとんど出会った事がないのですが、これは2016年の7月末ごろ、某ゴルフ場に作られていた巣です。
攻撃的なハチで、巣に近付くと地表付近を飛び回って威嚇してきました。
駆除後、撤去した巣はまだ小さかったのですが、よく見ると写真の下の方にモンスズメバチの死骸があります。
実はこのチャイロスズメバチは『他のスズメバチ(キイロやモン)の巣に女王が単独で入り込み、元々の女王を殺して巣を乗っ取る』というかっこいい(!?)習性を持っています。
乗っ取られたがわの働きバチたちは、女王が入れ替わってもそのまま巣作りや子育てを続けます。でもその後生まれてくるのは当然ながらチャイロスズメバチなので、いつしか巣は完全にチャイロスズメバチのものになってしまうのです。
この写真の巣も駆除した中にモンスズメバチが混ざっているということは、元々はモンスズメバチの巣だったと思われます。
自然って面白い、ていうか……考えたら人間でも似たような事は起こるような……。こわー。