札幌のガス爆発

札幌でおきたガス爆発ですが、爆発現場となった建物で営業していた不動産会社の消臭スプレーの扱いが原因と報道されています。

アパート・マンションの入居前に部屋の消臭リフレッシュするサービスを1万円か2万円かで受けて、1000円ほどの使い切り消臭スプレーで施工していたと。お金をもらったのに施工しないケースがあり、その分の余ったスプレーを事務所で使い切ってから処分しようとして部屋の中で大量に使用し、引火して爆発したと。スプレーの数は120本もあったと。

何をしとるんえ。

1000円で仕入れて2万円で売るのもちょっと儲けすぎやし、お金をもらって施工しないってそんなバカな。スプレー剤が引火する可能性があるなんて当たり前のことやんけ。

 

弊社も入居前消毒の施工をしておりますが、一部屋ごと丁寧に作業しております。スプレーぽんなんてことは一切ありませんのでご安心下さい。不動産会社さんやメンテナンス会社さんの依頼で作業することも多いのですが、お客様の料金も作業に対して決して高額なことはなく適正料金です。

風評被害にあいそうなニュースだったので、ひとこと申し上げさせていただきました。

どうぞよろしくお願いします。

 

大怪我をされた方、建物などに被害をうけた方にはお見舞い申し上げます。でもあんな大事故なのに死者がでなかったのだけは良かったですね。

スズメバチに刺されたら

『スズメバチ勉強会』の続きです。

だいたい、なんでスズメバチは人を刺すのか?

スズメバチ

まずはそこです。

刺されたら、より、刺されない方がいいに決まってます。

やつらが人を刺す一番の理由が巣を守るため。そして、自分自身を守るためです。

カやトコジラミみたいに「人の血吸うたろ」と向かってくるわけではありません。

人が必要以上に巣に近付いたときや、ハチ自体を捕まえたときなどに身を守るために刺してきます。オオスズメバチなんかは自分のエサ場(樹液の出る木など)を守るために刺しにくることもあります。

要はスズメバチの巣に近づかない。スズメバチにも近づかない。

巣を見つけても写真撮ったろと近づかないように。自分で駆除したろ、も危険です。シガ防虫にお任せください。

それでも思いもよらないところに巣があったり、洗濯物に成虫が紛れ込んでいたり、と不幸にして刺されちゃうことがあるかもしれません。

◾️刺された時

・近くに巣があるようなら逃げる!

刺されたということは相手は完全に攻撃体制です。威嚇モードを越えています。巣にいる他のハチが一斉に襲いかかってくる可能性大です。

・水で洗い流す

水溶性の毒成分を薄める効果があります。

・毒を絞り出す

昔の映画のように口でチュッチュ吸うのはダメ。口内の傷などから毒が体内にはいる可能性があります。山登りなどで刺されるリスクが高い人は、毒を吸う器具を用意しておきましょう。エクストラクターとかインセクトポイズンリムーバーの名前で市販しています。

・ヤバい症状がでたらためらわず救急車!

アナフィラキシーショックという言葉は皆さんも聞いたことがあるとおもいます。命に関わることもある急激な激しいアレルギー症状です。食物アレルギーなどでも起こりますが、スズメバチの毒によるものは広く知られています。毒が体内に入ってから短い時間で症状が出たほうが重症になる可能性が高いと言われています。

・虫刺され用の薬

抗ヒスタミン薬を患部に塗ってください。ご存知かもしれませんが、アンモニアはハチ毒には効きません。

◾️刺されないために

・夏から秋の山登りはスズメバチリスクがあることを忘れない

・黒い服装は要注意

やつらは動く黒いものに反応する傾向にあります。香水や化粧品、汗の匂いにも敏感なようです。私の経験では匂いに関してはよくわかりません。白い服装が安全と言われていますが、白でも普通に襲ってきます。特に一度襲われた防護服は攻撃フェロモンが残るのかガンガンやってきます。

・帽子をかぶる

人から聞いた話を総合すると、後頭部を刺されて亡くなられるケースが多いように感じます。首から上は非常に危険です。

基礎的な話ですが、スズメバチの毒針は産卵管が変化したものです。つまりメスしか刺しません。というと半分はオスか、と思ってしまいがちですが働きバチは全部メスです。オスは秋に生まれて新女王と結婚するだけです。

ちょっと疲れたんでお風呂。

お風呂

スズメバチの基礎知識

先に説明したようにスズメバチの種類によって若干の違いはありますが、大まかな生態はほとんど同じです。

暖かい季節になって冬ごもりから覚めた女王は、樹液やアブラムシの甘露をなめたりして体力を回復させ、巣作りをする場所を探します。

いい場所が見つかったら巣作りを開始、最初に生んだ卵が働きバチとして羽化するまで(だいたい1ヶ月ぐらい)は女王が一頭でエサ集めや巣作りをします。その後働きバチが数十頭クラスになると女王は巣にこもり、産卵に専念します。だいたい6〜7月ぐらいです。

これから夏にかけて加速度的に巣は大きくなります。キイロスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチは夏に巣の引っ越しをします。

秋、オスバチとメス(新女王)バチの幼虫が生まれてくると、新しい働きバチは育てられなくなります。そのため次第に働き手が減ってゆくので、今まで育ててきた幼虫を引き抜いて他の幼虫のエサにしたり、巣の外に放り出してしまいます。秋に巣の近くに沢山の死んだ幼虫が落ちているのはこれです。

やがてオスバチ、次いで新女王バチが羽化、性成熟すると巣を飛び立ち、交尾をして新女王バチは越冬生活にはいります。オスバチと、巣に残った働きバチは静かな余生をおくり、死んでいきます。

冬、雪の降る頃には全てのオスバチ、働きバチはいなくなり、巨大になった巣も空になります。次の年以降にこの巣を再利用することはありません。

そして、

越冬生活にはいった新女王バチが、冬を越し、春になって活動を始め……と、営みが繰り返されるのです。

ツマアカスズメバチ

見た事無いです。

ツマアカスズメバチナナホシテントウ

それもそのはず、いまのところ長崎県の対馬にしかいません。でも、いずれ日本本土にも上陸してくる可能性があり、なんとか食い止めようと環境省でも注意している外来種です。

元々は大陸に分布するスズメバチで、平成24年に対馬市で初確認され、その後の調査・駆除では

……情報を正確にしようと環境省のホームページを見ると、今年の10月に大分県大分市で営巣が確認されたようです。

http://www.env.go.jp/press/106070.html

なんせ、生態系への大きな影響が考えられる外来種のスズメバチが韓国ルートで日本に侵入してきている、ということです。現時点で滋賀県での確認はありませんが『人ごと』とは簡単に言えない問題です。

チャイロスズメバチ

レア・スズメバチの『チャイロスズメバチ』です。

駆除依頼を受けることはほとんどありません。

チャイロスズメバチナナホシテントウ

働きバチの大きさはコガタスズメバチやモンスズメバチよりちょっと小さめ24ミリ程度。でも体色は全く違い、頭と胸は赤茶色、腹は黒色です。

非常にレアな種類で私もほとんど出会った事がないのですが、これは2016年の7月末ごろ、某ゴルフ場に作られていた巣です。

チャイロスズメバチの巣

攻撃的なハチで、巣に近付くと地表付近を飛び回って威嚇してきました。

駆除後、撤去した巣はまだ小さかったのですが、よく見ると写真の下の方にモンスズメバチの死骸があります。

実はこのチャイロスズメバチは『他のスズメバチ(キイロやモン)の巣に女王が単独で入り込み、元々の女王を殺して巣を乗っ取る』というかっこいい(!?)習性を持っています。

乗っ取られたがわの働きバチたちは、女王が入れ替わってもそのまま巣作りや子育てを続けます。でもその後生まれてくるのは当然ながらチャイロスズメバチなので、いつしか巣は完全にチャイロスズメバチのものになってしまうのです。

この写真の巣も駆除した中にモンスズメバチが混ざっているということは、元々はモンスズメバチの巣だったと思われます。

自然って面白い、ていうか……考えたら人間でも似たような事は起こるような……。こわー。